グラフィックとWEBの違い

私は長い事グラフィックの仕事に携わってきたので、言い方は変だが「お手の物」だ。近年、WEBデザイン案件も少しずつこなしているが、最初は戸惑った。いや、その戸惑いはまだくすぶっている。

グラフィックとWEBデザインの違い。皆さんはあると思いますか?そりゃあるに決まってるんですが、例えばプロダクトデザイン、ファッションデザイン、空間デザインとグラフィックデザインは作る過程で共通項もありますが全然違いますよね。空間デザイン(例えば店舗)とグラフィックデザイン(例えばブランドロゴやSP)をこなすデザイナーもいますし、プロダクトデザインも然り。

WEBデザインは他のものと違って近年登場した媒体です。そして、広告や会社案内に取って代わる媒体となっています。印刷媒体をデザインしていた多くのグラフィックデザイナーがそのままWEBも扱うようになりました。ですから、他の分野のデザインと違って、グラフィックの現代版と位置づけられます。

グラフィックとWEBの違いで気付くのは「ボタン」の存在です。

カタログの頁を開いてもらうためには、表紙、中表紙のビジュアルや言葉がキーになると思います。WEBの場合はどうでしょうか。まずページ全体のデザイン、構成が大事です。その次に考えるのはページの上の方にメイン商品や言葉がある事。グラフィックと違い、1頁全体を見る事が出来ないため、最初の画面領域が大事です。(面倒な事に、見る人によってマチマチ)

カタログなら自然に次のページをめくってくれますが、WEBはリンクボタンを押してもらわなければなりません。この存在はWEB独特なんじゃないでしょうか。他の何かにたとえられるものがあったら教えてください。

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WEBデザインを始めて、最初はブラウザの中でデザインを考えていました。そしてそれは大きな間違いで、グラフィック同様の作り方、つまりサムネールを書き、アイディアを少しずつ形にしてそれを媒体に当てはめていくという作り方をしなければいいものは出来ないと気付きました。そして、そうすることで前より自由な発想で(グラフィックに近く柔軟に)考えられるようになりました。

 

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