私たちデザイナーの仕事はデザインを作ることです。
よく雑誌広告やチラシ、パンフレットなど、
媒体を作るのが仕事だと間違えられる事がありますが
そうではないのです。
では、デザインとは何かというと、伝えるための表現です。
一度に沢山投げると、受け取れない(伝わらない)
広告(パンフレットやチラシも)を作る場合、
例えばお客様から商品の情報やユーザーに伝えたいことの要望があります。
その場合、特に注意しなければならないことは、
一度に沢山のことを伝えようとしないことです。
クライアント(担当者)は
・とっても甘い
・今までの焼き芋とは全然違う食感
・本場種子島産
・種子島の羽化より直送している
・種子島の中でも特に優れた品質
・子がね洗顔より栄養価が高い
・スーパー良い安い
・そもそも「安納芋とは…」
などなどをどれも大きく入れて欲しいと言ったとします。
しかし、クライアントの要望をそのまま咀嚼せず作ると、
ユーザーにはどの情報も届き難くなってしまう。
ヘタをすると何ひとつ記憶に残らないことだってあります。
キャッチボールを想像してください。
一つのボールだから受け取れるんです。
相手が10個のボールを同時に投げてきたら受け取れないでしょう。
そういうことなんです。
では、どうするか。
一つのボールを投げて、受け取ってくれたあとにもう一つ投げてみることです。
これなら受け取れます。
前出の安納芋の例なら、一番伝えたいこと。一番お客さんが喜ぶことをまず伝える(大きく扱う)。
その他の情報は、ボールを受け取ってくれたあと(広告を気にして見てくれたあと)に目に入るようにレイアウトするということです。その他にも、媒体を数回のシリーズにして毎回伝える情報を変えるなど、方法はいろいろあります。
大事なことは、
伝えたいことを絞ること。もしくは順位を付けることで伝わりやすくなる。
ということです。