自分の目線が大事

フリーやSOHOのグラフィックデザイナーは、デザインに対する信念や感性を保持し磨き上げ進む事をしながら、一方で経営も考えなければならない。

いいデザインだから高く売れる。だから経営は安泰。などと考える人はいないだろう。

デザインの善し悪しと売り上げ、純利益とは一致しない。そもそも、デザインの善し悪しってのも曖昧なものだ。そこには、プレゼン方法や得意先に対する洞察力、話術 etcが必要で、デザインを作り上げる事とクライアントに対して良いものを提供できる事とは全く別なのである。

しかしだ、やはりグラフィックデザイナーにとって大事なのは、自分の目線で見た時、どういうデザインを良いものと思っているのかだ。

最近、いろいろ考えたが、結局そのシンプルな場所へしか辿り着かなかったというお話し。

私の好きだった広告

大貫卓也全仕事という本がある。

もう、随分昔の本だが、見返してみると私が好きだったスタイルのたくさんの広告が載っている。正攻法で、伝いたいことをストレートに表現(決してモロダシではいけない)。大貫さんの場合は、結構ウィットがあるものが多い。

じゃぁ、今の広告には無いか?というと、実はあまり見ていないのでわからない。

たぶん、無い事も無いだろうが、こういうスタイルの広告で大衆に訴えられる事が少なくなった気もするし、クライアントも納得し難い。結果、こういうスタイルは少なくなってきたんじゃないだろうか。多くの利益を生む商品の広告には多大な費用がかかるので、効果の少ない広告を打つことは出来ないが、小さなコミュニティ向けなどに、惜しみなくこういうセンスや知識を使って行けば、近年やたらとある地域のイベントなどのチラシやポスターももう少し「クオリティの高い表現の場」としての価値が生まれるんじゃないかな。

私は、もうマス媒体の広告を作ることはやっていないが、例えばチラシひとつ、HP1ページ作るにも、きっちりと考えて作っているつもりだ。もし機会があれば、自分の僅かな知識と経験を活かし、こんな素敵なデザインを作り上げてみたいと思う。toyota mark2 posuter

バナー画像を追加 サムネールからアップまで

お店の集客ツール活用支援をアピールするために
ホームページにバナー画像を追加しようと思う。
サムネールというのは頭の中に思いついたアイディアやレイアウトなどを
簡単に紙に書き留めたものです。

サムネール
サムネール

サムネールでだいたいこんな感じと決めておいて、あとは作りながら修正します。
イラストレーターで作り始めます。
サイズは940×300pxですからガイドラインを引いておきます。
左側に文字を入れ、右側に挿し絵を描いて入れていきます。ほとんどサムネールのままですね。

 
色を少し変更する事にしました。背景をロゴと同じ色に。黄色を入れて目立つように。並べて本当にこれでいいか比較検討します。

 

 

 

 

 

決まったデーターをPhotoshopに持っていき(コピー&ペースト)画像にします。Photoshopで940×300pxの新規画面を開いて、イラストレーターのデーターをコピペします。これをpng形式で保存すればホームページに張り込む画像ができ上がり。あとはhtmlを修正して画像と一緒にサーバーにアップ、ホバーなどの後処理を施せば終わりです。

グラフィックとWEBの違い

私は長い事グラフィックの仕事に携わってきたので、言い方は変だが「お手の物」だ。近年、WEBデザイン案件も少しずつこなしているが、最初は戸惑った。いや、その戸惑いはまだくすぶっている。

グラフィックとWEBデザインの違い。皆さんはあると思いますか?そりゃあるに決まってるんですが、例えばプロダクトデザイン、ファッションデザイン、空間デザインとグラフィックデザインは作る過程で共通項もありますが全然違いますよね。空間デザイン(例えば店舗)とグラフィックデザイン(例えばブランドロゴやSP)をこなすデザイナーもいますし、プロダクトデザインも然り。

WEBデザインは他のものと違って近年登場した媒体です。そして、広告や会社案内に取って代わる媒体となっています。印刷媒体をデザインしていた多くのグラフィックデザイナーがそのままWEBも扱うようになりました。ですから、他の分野のデザインと違って、グラフィックの現代版と位置づけられます。

グラフィックとWEBの違いで気付くのは「ボタン」の存在です。

カタログの頁を開いてもらうためには、表紙、中表紙のビジュアルや言葉がキーになると思います。WEBの場合はどうでしょうか。まずページ全体のデザイン、構成が大事です。その次に考えるのはページの上の方にメイン商品や言葉がある事。グラフィックと違い、1頁全体を見る事が出来ないため、最初の画面領域が大事です。(面倒な事に、見る人によってマチマチ)

カタログなら自然に次のページをめくってくれますが、WEBはリンクボタンを押してもらわなければなりません。この存在はWEB独特なんじゃないでしょうか。他の何かにたとえられるものがあったら教えてください。

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WEBデザインを始めて、最初はブラウザの中でデザインを考えていました。そしてそれは大きな間違いで、グラフィック同様の作り方、つまりサムネールを書き、アイディアを少しずつ形にしてそれを媒体に当てはめていくという作り方をしなければいいものは出来ないと気付きました。そして、そうすることで前より自由な発想で(グラフィックに近く柔軟に)考えられるようになりました。

 

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